東京の内部に田舎を生産すること。

今、東京でローカルなコミュニティが熱い!
田舎を東京の内部に作り出し続けること、これがおそらくは今から数年間は面白い文化シーンになるのではないだろうか。

地下大学 新春特別企画
ローカル・ミュージック 南フランスから日本へ
2009年1月24日「素人の乱」12号店
報告者:昼間賢(早稲田大学非常勤講師)

ローカル・ミュージック(以下LMと略記する)とは何か?

実際に演奏される場(空間としてではなく、演奏者や、リスナーや、諸所の関係が織り成す意味の場)の特性が本質的な構成要素である音楽。たとえば、簡単に"場の音楽”といってもいいのだが、それよりも広がりのある概念。その広がりは、必ずしも隣接的な関係でなくともよく、インターネットなど通信手段の発達によって、遠隔的な、たぶんに想像的なコミュニケーションを形成しようとする。

今日の生活・文化全般の"危険”:あらゆる場の脱文脈化・無意味化。
LMは、それに対する批判(的な音楽)であろうとする。

アメリカの軍事部にとって(中略)、世界の外部とはもはや地球の表面ではなく、その場所にあるすべてのもの、そこかしらでまさしくローカル化されたすべてのもののことである」(ポール・ヴィリリオ『パニック都市 メトロポリティクスとテロリズム平凡社、2007年。)

危機的な現象1:音と場の徹底的な分断〜管理
危機的な現象2:生活全体のメディア化〜文化表象の解体

こうした観点からは、LM=メディアに回収されていない音楽ということにもなる。